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勉強は2の次になっていないか
学校の成績の付け方が絶対評価に変わり、◎○△になってから大分経ちますが、このところの小学生の保護者の子ども達への一週間の過ごさせ方を見ていると、習い事をいくつかやらせ、その空いた時間に塾へ通わせる、といった傾向が見られます。
もちろん私立中学や公立中高一貫校を考えている生徒の保護者は別としてです。
30数年前にエコール学院を始めた当時は、まだ、相対評価(他の人との比較で成績が付く仕組みで、5,4,3,2,1で評価される)でした。この当時は、週二回学習塾に通わせ、その空いた時間に習い事をさせる、という流れでした。
習い事もいくつもやらせるのではなく、一つか二つ。週に数日は塾や習いごとがない日があり、友だちと外で遊んだり、家で自由に過ごす時間が有ったように記憶しています。
今は、むしろ、習い事の合間に塾に通わせている。のではないでしょうか。
自分が思うに、小学生の塾での学習時間は、かなり少なくなっているように思います。
小3からの学習内容は大切
ところが学校で習う内容はどうかというと、30年前とほとんど変わっていません。むしろ、英語が教科となり、プログラミングの学習が始まろうとしていますから、学習する量が多くなり、難しくなってきている。とも言えると思います。
そんな中で意外と見落としがちなのが、小3からの学習内容の大切さです。
3年生で習うのは、算数を例に挙げると、九九の復習、時間の計算、割り算、余りのある割り算、2ケタ対1ケタの割り算、円と球(半径・直径の求め方、円を描く)、3ケタの筆算(+・ー)、万以上の数、三角形の種類、簡単な分数の計算、小数点、などです。
この中で分数や小数の計算は、中学校に入ってから、小数や分数の計算が分からないため苦労している生徒を見かけます。
大人かららすれば、「こんな簡単なことを学習しているのだから、1人でやらせておけば出来るだろう。」「なんでこんな簡単なことが出来ないのか。」と思うかもしれませんが、そう簡単なものではありませんし、きちんと理解しておかないと中学に入ってから習うことの基礎になるので、このことが分からないとずっと苦労することになります。
小学生の内容は中学・高校での学習の下準備
スパイラル教育という言葉を耳にします。スバイラルというのは、らせん型・渦巻き型のという意味ですが、学習用語としては、何度もくり返し学習するうちに、次第に理解度が上がっていく。といった教え方に使われます。
小学3年生からの内容は、まさにこのスパイラルの始まりです。これから小5・小6で小3・小4の内容に肉付けした内容を学習し、それにまた肉付けした内容を中学・高校でくり返しながら学習していくのです。
つまり、このスパイラルの起点となる小3・小4の内容は、ここで躓いてしまうと後々取り返しの付かない大切な内容なのです。
少しの学習でも大きな成果
小学生はほんのちょっと教えただけでも、すぐに内容を理解していきます。大人の我々と比べると、記憶力がありすぐに覚えてしまいます。
ところが忘れやすいのも事実です。一週間経ってもう一度確認して見ると、意外と忘れていることが多いように思います。
小学生のうちからスパイラルを意識し繰り返すことの大切さが求められているのだと思います。
上手な時間の割り振りで効率よく学習を
始めに書いたように、30年前と比べ、小学生のスケジュールはとてもタイトだと思います。クラブチームでの練習や遠征があり、土曜や日曜も練習や試合に励んでいる生徒もいるようです。
今まで以上に上手に時間を使い、効率よく学習を進めていく必要があるように思います。
絶対評価になり、ほとんどの生徒に○◎の評価がついているので、「自分の子どもは、みんなと同じくらいだから大丈夫だ。」と考えているのかもしれませんが、この○は、今までの相対評価では2~4に当たります。
子どもの実力をきちんと把握し、学習を積み重ねさせることが求められているのではないでしょうか。
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