各高校のホームページを見ていると、その学校から何人大学へ合格したかという実績が、毎年発表されています。

ところがここ数年、合格実績が落ち込んできている学校を多く見受けます。特に中堅校以上の高校でこの傾向が顕著に表れています。

一体どうしてでしょうか。

推薦入試の普及

その一つの理由が、大学の入試制度の変化にあります。自分達が大学を受けた頃は、一般入試が99%で、推薦で受験するなどと言うのはよほど自信が無いか実力が無い場合と考えられていました。一般入試では、1人の生徒が少ない人で、3校から4校、多い人になると、10校以上受ける場合も多く見受けられました。

そして、合格する生徒は、受けた大学全てに合格するといった状態でした。つまり、大学合格率は1人の生徒の受験する学校の数によって、大きく膨らむことになります。

ところが現在の大学入試制度では、この一般受験が50%にも満たないのです。残りの50%はというと推薦入試が導入されています。いわゆる学校推薦や一般推薦がこれに当たります。

学校推薦では、推薦を出すことが出来るのは1校に絞られますから、1人の生徒が多くの合格を出すわけにはいきません。

このことにより、各高校が発表する合格実績の数が目減りしてきているのです。また、一般入試の枠でAO入試が行われていますが、こちらも推薦入試と同じような扱いです。

首都圏の募集人数に対する入学者の比率は定員ぴったりまで

政府の、地方創生の考えから、首都圏の大学に学生が集中してしまうことを抑えるため、首都圏の大学への進学者数は本年度より発表してある定員まで、という決まりが実施されています。

定員を守れない場合、政府からの補助金がカットされてしまうのです。大学からすれば何十億円という金が入らなくなるわけですから、定員をオーバーさせることは許されないわけです。

ところが、学生を定員ぴったりに取るのは至難の業です。成績の良い生徒は、滑り止めとして受ける大学があるからです。

合格通知を出しても、別の大学からの合格をもらった場合、そちらに進んでしまう場合があるので、どこまでで線引きをして合格通知を出せば、進学者が定員ぴったりになるのかということです。

ある大学では、定員を守るために合格通知を出していったら、最終的に定員の80%のになったこともあるようです。

数年前の実績とは違う

全国規模で行われる大学入試ですから、今まで合格になっていた人が不合格となることが、実際に起こっているのです。そして、一つ一つの大学への合格者が減ることにより、何10万人という学生が、今までなら合格通知をもらえただろう筈なのに、もらえなくなっているのです。

大学入試の現状をよく知った上で受験校選びを

このような状況下においては、大学をどの様に受けていくのか、

例えば 学校推薦で この学校のこの学部を受験、それでダメな場合はAO入試でこの大学、そして、それでもダメなら一般入試。

この順番をよく理解し、入試の準備を進めていく必要があります。

一般入試だけを考えた受験の仕方はタブーです。

どの様にしたら効率よく大学へと進学できるのか情報をきちんとつかみ、高校1年時から大学入試に向けた準備をゆっくりと確実に進めて行くことが必要です。

備えあれは憂い無し

新しい入試制度を十分理解した上で、準備を進めましょう。

備えあれば憂い無し

です。

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ecole-tanaka
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