ここのところ気温の変化が激しくなってきました。

皆様体調いかがでしょうか、陌間です。

つい二週間くらい前には長袖、長ズボンで教室に来ていた小学生もすっかり半袖、半ズボン。

元気だなー。

こちらなんかはときおり夜は肌寒くなるもんだから、冬に出した毛布をしまえずにいる日々です。

まぁ、どうでもいいですね。

さて、話はまったく変わりますが、今年度のエコール学院は色々内部でプチ改革を進めています。

例えば、年間のスケジュールを作成して配布したり、中学生用の英語・数学・国語の教材を教科書から少し離れた実力アップ用のものにしたりといったようにです。

その目的は↓の記事に詳しく説明されているのでそちらを読んで頂けたらと思います。

西湘高校以上を目指す

テキストのレベルが上がると実力も上がる?

昨年度まで国語は学教教科書に沿ったテキストを使っていました。

べつにそのテキストが悪かったわけではありません。

ですが、そのテキストから変えようと思ったのは昨今の神奈川県公立高校入試の変化が理由です。

理科の難化を皮切りに、各科目の問題文が長くなりました。

また、問題だけでなく選択肢も長く、複雑になったことで一朝一夕の対策では結果をだすのが難しくなりました。

文を読むことに耐性がない中学生にとっては地獄のような苦しみです。

だったら少なくとも1年間、質がよく、教科書にはない初見の文に触れる機会を増やそうじゃないか。

その中で文を読むことへの耐性をつけよう、と考えてのテキスト変更でした。

これが今のところ大当たり。

人間って不思議なもので、テキストのレベルが上がっただけなのに、それにつられるようにして自身のレベルが上がっちゃうってこともあるようです。

慣れなんですかね。

去年とくらべると語彙や内容のレベルが圧倒的に違うはずなんですが、あまり苦もなくついてきているように感じます。

もちろん、ある程度ねらい通りではあるんですが、それを上回る力のつきかたを実感して少々おどろいています。

都合良く解釈するなら、普段は読まない身の丈以上の文章に(強制的に)触れるようになったからかもしれません。

まぁその効果の分析にはもっと時間をかけるとして、良い効果が出始めているのは率直にうれしいですね。

ことあるごとに音読をするように

何度か、いいえ、飽きられるぐらい言っていますが、やっぱり国語力をつけるには音読が一番効果的です。

ということで昨年度より意図的に音読する機会を増やすようにしてみたんです。

すると、まず文章に対する理解が早くなった。

それから、いわゆるケアレスミスに早めに気づけるようになった。

さらには、暗記などの覚えものに強くなった。

などなど、良い成果が見られるようになってきています。

担当している生徒の一人に国語が大の苦手な子がいるんです。

で、「国語なんて嫌い、わからない、やりたくない」と、よりにもよって国語科責任者の僕に向かって言うんです。

どうにか国語に興味を持たせたくて「国語ができるとこんないいことがあるよ」、「国語ができると他の教科でもすごい結果がでるよ」なんて手を変え、品を変え説得していたんですが、これがうまくいかない。

そこで思い切って問題を解く時間を減らして、時間の多くを音読に費やすことにしたんです。

ただ読むだけでは芸がないので時間を計って、読み終わるまでにかかった時間をテキストに記録していきました。

1回目で7分、2回目で5分、3回目は4分半と当然ながら回を重ねるごとに読むスピードはあがっていきます。

だんだん速く読めるようになるのが面白いのか、以外と抵抗なく何回も読み返します。

そうした音読練習を何度か重ねてしばらくたったある日。

ふとしたタイミングでテキストにある問題と同じ質問をしてみると、さっと答えが返ってくる。

それまでにはない反応です。

「えー、うーん、あー、わかんない」と、いつものような返事が返ってくるもんだとおもっていたので、思わずぎこちない反応をしてしまいました。

こうなってみるとどこまでできるか試したい。

次は調子に乗って、テキストにはないややイジワルな質問をぶつけてみました。

するとこれもクリア。

ここを逃す手はないと、すかさず問題を解くよう指示。

すると普段なら黙って答えられないか、その場しのぎのハチャメチャな答えを書くような問題も完璧ではないにせよ、筋の通った解答になっている・・・。

「先生ありがとう、国語が大好きになったよ」なんてドラマチックなセリフは当然ありません。

ですが、国語に対する嫌悪感や抵抗は以前よりも小さくなっている様子。

なんだかんだで、塾のテストでも平均より上を取ってくるようになりました。

より効果のある音読はないものか

また、別のクラスでのケースですが、週に一度、担当を決めて音読の発表をすることにしています。

自分一人で読むのとは違い、聞いている人がいることで良い緊張感が生まれます。

間違え防止のため、漢字にフリガナをふったり、授業前にリハーサルを小声でしたり。

こちらが具体的に指示するでもなく、それぞれの工夫を凝らしています。(もしかしたらご家庭での素晴らしいアドバイスの結果かもしれませんが)

本人達は気づいているでしょうか、それまでよりもずっと多く文章を読まされていることに。

でも不思議と(今のところ)イヤだといわれることはありません。

こちらの取り組みは初めて間もないので結果の検証はまだですが、より効果が上がるのではと勝手に期待しています。

6月に塾内テストを行うのでそこで一回目の判断ですね。

 

 

この記事を書いた人

陌間 和将
山王教室の責任者・国語の教科責任者を担当しています。
日常の授業を通して考える習慣を身につけてもらうべく、様々な仕掛けを凝らして授業をしています。