神奈川県公立高校入試まであと95日です。(11/13現在)
間近にせまる日程に受検生本人以上に気をヤキモキされている保護者の方も多いでしょう。
そうなるのもしかたありません。
彼らへの想いがあればこそ。
あれやこれやとしてあげたくなるのが親心というものでしょう。
ですが過剰な愛は時に毒にもなります。
子どものことを思うが故の行動がかえって彼らの邪魔をしてしまう可能性があるのです。
今回は我々塾講師の目線から受検生・保護者互いの幸せのために避けるべきNG行動を紹介しようと思います。
受検用の問題集・参考書を本屋などで買ってくる
いちばんやりがちで、最悪なのがこれです。
あらかじめおことわりしておきますが、お子さんを思っての行動であることは十分に承知しています。
ですが、この時期に新しいテキスト・参考書を使うことは次に挙げる理由から害にしかなり得ません。
理由1 保護者目線で選んでいる
現在の神奈川県公立高校入試は保護者の皆さんが受けた頃のものとはレベルが大きく異なります。
簡単に言えばずっと難しくなっています。
保護者の皆さんが中学生だったころを基準に問題集を選んだとしても現在の入試レベルには合いません。
餅は餅屋。塾に通っているならそこで使うテキストを信じ抜いて使いたおしましょう。
もちろん最近の入試を解き、お子さんの不足しているところを把握し、その上でテキストを選ぶならば話は別です。
が、そこまで手厚く面倒をみてしまったら高校入試後に控える大学入試でも同じようにしなければいけませんよね。
え?
高校生だから自分でやるでしょって?
いやいや。自分で計画を立てたり、工夫したりする機会を奪っておいてそれは無責任です。
高校生になったからって急に中の人が変わるわけではないんですよ。
高校入試において合格・不合格が重要なのは言うまでもありません。
そしてそれと同じだけ、入試は自学力を鍛え、ためす場としても貴重な機会です。
誰かに頼り切って高校入試を終えた人はいつかそのツケを払わされます。(実体験)
理由2 やりこめない
理由の二つ目は現実的な問題です。
残り100日も満たない中で新しいテキストをそれも複数やりこむことは現実的に無理ですよね。
そしてさらに上でも述べたように、神奈川県の公立高校入試は浅く広くの勉強では対応出来ない難易度になりました。
そういった意味で入試対策に限った話ではありませんが、結果を出すためにはある程度のやり込みが必要です。
出来なかった問題について足りない知識を調べ、それを身につけ、チェックをしてといった一連のやり込み。
これらは取り組むテキストが多ければ多いほどやる内容が分散し、効果は薄れます。
今は多くの学校で5科目のワークを配られているので基本を振り返るならそれで十分です。
調べる道具は教科書があります。
そして実戦的な問題は過去問があります。
それらを使いたおして深く深く知識を掘り進めることが最善の入試対策になります。
ときどき「やることが少なすぎて答えを覚えちゃうんじゃ…」と不安になる人もいます。
でも大丈夫。
受検生のほとんどはやりこむ前に受検を終えています。答えを覚えるほどやり込めるのはごく一部です。
理由3 内容が薄い
これは偏見かもしれません。
あるいは探す努力が足りないのかもしれません。
ですが個人的な意見として、市販の受検対策教材は内容が薄味です。
できるだけ多くの人に買ってもらうためには売るターゲットを広く設定する必要があります。
するとどうしても万人向けの内容にせざるをえなくなり、難関校を受けようとする人にとっては簡単すぎる内容ばかりだったり、勉強が苦手な人にとっては難しすぎたりとボケボケな内容になりがちです。
で、効果を保証するには量でカバーするしかなくなって、大量の問題に対して消化不良を起こす、という悪循環を起こしかねません。
言いたい放題言ってますが、以上の理由から市販の受験対策教材はオススメしません。
まだまだお伝えしたいNG行動がありますが、長くなったので次回に続きます。
お楽しみ?に
この記事を書いた人
- 山王教室の責任者・国語の教科責任者を担当しています。
日常の授業を通して考える習慣を身につけてもらうべく、様々な仕掛けを凝らして授業をしています。
最近の記事
- 小学生2023年7月7日夏の宿敵 読書感想文を攻略する3つのポイント
- 高校進学2022年2月16日令和4年度 神奈川県公立高校学力検査 社会の難易度分析
- 高校進学2022年2月15日令和4年度 神奈川県公立高校学力検査 国語の難易度分析
- 国語2021年12月10日国語の点を伸ばす プチテクニック 2選