先日ベテラン時間講師であるK先生が大学卒業&就職のため引退(笑)しました。

そんなK先生ですが、僕からしてみたらとても気安い間柄。何しろ元生徒でもあるため、10年もの付き合いです。

気軽に「ブログにコメント載せたいから書いてよ!」と言ったら二つ返事で快諾してくれたナイスガイです。

最初は400字くらいのコメントをお願いしたつもりだったのですが、送られてきたコメントは3000字でした。桁を間違えたのかと思ったら筆が乗ってしまったそうで……ありがたい限りです。

ということで、以下コメントを紹介します!ときどき僕が茶々を入れていますが……。

K先生からのメッセージ

読者の皆様こんにちは。

今年度までエコール学院の時間講師として働いていましたKです。

今回は卒業記念?と題して、計10年「学生6年間」「講師4年間」と塾に関わっていた自分を取り上げて頂くこととなりました。

人生初ブログなので拙い文章にはなりますが、実際にこの塾でどのように過ごして来たか書いていこうと思います。つい最近まで学生だった人の話になるため、読者の今後の進路や勉強に少しでもお役に立てれば幸いです。

学生時代(中学時代)

私がこの塾に入塾したのは中学入学と同時です。それまで塾には入っていなかった身でしたが、親がたまたま広告を貰いそのまま体験に行ったのがきっかけでした。

当時の私は「塾に勉強をしに行く」より「塾で友達に会う」の感覚の方が強く、授業中に騒いだりしてT先生にしょっちゅう叱られていました(恥)。部活は野球部に入っており、練習でクタクタになりながら夜に塾に行くような生活を送っていました。

T先生=僕です。K先生、自分のことだから謙遜気味に書いていますが、それなりに優秀だったんですよね。もっと自慢すればいいのに。

部活に入りながら勉強するのはとても大変だと思いますが、個人的には「授業中に寝ない」「宿題はきちんと期限内に出す」「多少は発言する」が出来れば中学校では最低限悪くない成績は残せるかと思います。(内申はオール4+αぐらいでした)

肝心の高校受験ですが、内申が若干足りないながらもワンランク上の高校を受験した結果残念ながら失敗してしまいました。

受験後に塾の卒業旅行でUSJに行くも、インフルに罹患して自宅に強制送還を食らうという散々な春でしたね。

でも、彼の凄いところは受験後すぐに「3年後にリベンジします!」と前を向いたメンタル。その約束はしっかり果たされることに。

学生時代(高校時代)

たいていの塾の生徒は中学校卒業と同時に塾も卒業をするのが大半ですが、私の場合は親に頼み込みそのまま在籍することになりました。

高等部は教室によって分かれますが大体1学年2~3人ぐらいが在籍しています。勉強スタイルは基本自習で、映像授業を見たり、問題演習をしたりと様々です。

高校に入学した私ですが、1年目は慣れない生活にしょっちゅう体調を崩し、かなり悲惨な高校生活を送っていました。部活メインで過ごしていたため勉強にも手が回らず、担任からは面談時に「君このままだとやばいよ」とストレートに言われるぐらいでした(泣)。

とはいえ、私立高校に通い塾にも行くこの状況で逃げ出すわけにも行かず、2年目からは帰宅後毎日塾に行きなんとか勉強時間を確保する生活を送り始めました。部活をやりながら毎日塾通いは傍から見るとかなり大変そうに見えるかもですが、慣れれば意外と行けました(笑)。

学校も遠かったですからね。体調は本人の責任ではありませんが、当時は本当に苦労していました。部活があるからと言って勉強時間を減らして良いわけではない、ここが部活ガチ勢のつらいところです。

そもそも大抵の進学校の生徒は(スタディサプリを除いて)ほぼ毎日東〇ハイスクールや河〇塾に通っているため、塾に通わない生徒はかなりの勉強時間を確保しないと置いていかれてしまいます。勉強時間が足りずなかなか成績が上がらない同級生・生徒もたくさん見てきましたね…。

話が軽く脱線しましたが、私はこんな感じで高校2・3年次は部活と勉強を上手く両立しながら過ごしていました。(高等部の通学があるのは週1回でその他の日は自習ブースでずっと自習していました)

高2からはまるで別人でした。誰よりも塾にいたので、後輩たちは名前は知らなくとも毎日その背中を目にしていたはずです。

エコール学院の高等部は指定校推薦の獲得を目標に掲げていますが、私の場合は(学校側からの圧があり)一般受験を受けることにしました。志望校は秘密ですが一応MARCH以上の合格を最低ラインで受けていました。

結果はまたもや第一志望には合格できませんでしたが、滑り止めで合格は確保できたため無事現役で大学進学をすることが出来ました。

これまた謙遜していますが、一般入試でMARCH以上を複数確保していますからね。実は指定校推薦も普通に取れましたが、学校の受験しろというプレッシャーがとても強烈でした。

もし公立高校へ行っていたとしても、推薦以外ではなかなか実現できない実績でした。3年前の高校入試のリベンジは充分に果たせたのではないでしょうか。当時のK先生、ニッコニコでしたし。

講師(大学時代)

私自身中学生の頃からこの塾で講師をやりたいと言っており、大学入学と同時に塾講師を始めました。大学入試も受けており知識には自信がありましたが、実際は想像以上に教えることは大変でした。

自分なりに言葉を言い換えてもなかなか生徒に伝わらなかったり、覚える量が多すぎて途中で挫折してしまったりと始めはなかなか上手く行かないことばかりでした。エコール学院では集団で授業を行うため、特に難しい内容になると生徒の顔が一気に曇ったり、場の空気がどんよりしたりと個別指導よりも精神的に来ることもしばしばありました(汗)。

とはいえ、何とかして生徒全員が納得して覚えられるようで授業スタイルを試行錯誤したり、時にはネットや教科書から資料を引っ張ってきたりしました。

4年間できる限り生徒の成績を上げられるよう指導するのは大変でしたが、定期テストや高校入試で良い点を取ったり無事合格をしたと報告を受けた時は私自身も嬉しい気持ちになり、達成感もありました。

新人時代は冷や汗をかきながら必死に指導している様子を見て、僕も冷や汗をかいていました笑。

とはいえ自己研鑽を欠かさない真面目さがあるため、どんどん成長していってくれました。大学の勉強も手を抜いておらず、資格試験の実績をしばしば自慢された記憶があります。

うーん、中学時代とは別人のようです笑。

特別編:就活に関して

恐らく今後就活を控えている大学生からすると、とても気になる内容になるのではないかと思います。私も昨年就活を行った身であるので塾講師のアルバイトが就活でどのように役に立つのか私なりに書いてみました。

・度胸がつく

まず1つ目ですが、「度胸がつく」です。

皆さんも今まで人前で何かを発表したり、披露したりする時とても緊張したのではないでしょうか。余程の目立ちたがり屋ではない限り人前での発表はかなり緊張するのではないかと思います。

しかし、就活では面接官に対し自分のことをプレゼンテーションしなければなりません。授業やゼミの発表と違い、就活は人生も掛かっているところもあるため緊張度は尋常ではありません。

ではその緊張に打ち勝つのはどうすれば良いのでしょうか。一番は場数を踏むことです。

塾講師は職業柄人前で発表することが数多くあります。人前で発表する経験を多く積むことで次第にその緊張に慣れ、いざ大事な場面でも自分の言いたいことがはっきりと言えるようになります。

特に就活は基本早い者勝ちの原則なため、場数を積むために様々な企業を受けていたら自分が行きたい企業が一瞬で無くなってしまいます。一発勝負の就活ではいかに緊張に打ち勝ち自分をアピールできるかが鍵となるため、その準備として塾講師をやるのはありだと思います。

「コミュ力」は現代の就職戦線において欠かせない要素ですね。もちろん職種によっては寡黙でも引っ込み思案でも問題ありませんが、世の中の大学生の多くがイメージしている職業の場合、コミュ力は必須になるのではないでしょうか。

僕は人見知りなのでコミュ力には大きな疑問符がつきますが、K先生はその点優れていました。とても社交的ですね。

・物事が論理的に話せるようになる

塾講師が就活で役立つ2つ目のことは「論理的な話ができるようになる」です。

塾講師はいかにわかりやすく説明をするかが肝の仕事なので、自然と相手を納得させる言い回しが身について行きます。

特に物事を論理的に話せる力は採用面接では必須事項でもあり、いかに自分の強みを面接官に伝えられるかが合否に大きく関わってきます。

この力は塾講師以外のアルバイトではなかなか身に付けられないかと思います。

個人的には主にこの2つが塾講師のアルバイトの強みになるかと思います。

自分の考えている事を「言語化」するのはとても難しいんですよね。いくら自分で分かっていても、それを相手に理解させるには論理的な説明が欠かせません。

塾講師は基本的にプレゼン上手。それは毎日ずっと場数を積んでいるからです。ある程度の基礎学力は必要ですが、大学生にオススメのアルバイトですよ。

終わりに

最後になりますが、学生時代と講師時代の計10年間本当に数多くの人と関わり、私自身たくさんのことを学ばせていただきました。たまたま入った塾でここまで携わることになるとは思いもしませんでしたが、この経験は今後の人生にも必ず役に立つと確信しています。

本当はまだ書きたいことが山ほどありますが、内心これ以上は「やばい」と思っているため、ここで終わりにします。

エコール学院の専任講師並びに塾長、そして生徒には感謝が絶えません。現在の中学1・2生の入試まで携われないところが心の残りになりますが、全員が志望校に合格できるよう陰ながら応援しています。

かなり長い文章になってしまいましたが、最後まで読んでくださった読者の皆様ありがとうございました。

直接の師弟関係もあり、なんだかんだで一緒に仕事をすることが多かったK先生。10年間で別人のように成長し、サポートしてもらいました。

そして、生徒としても挫折に屈すること無く見事な実績を上げてきたので、よく今の生徒たちにお手本として紹介していました。彼のような生きた見本がいてくれると、説得力しかありません。

地元を離れて仕事をするようですが、僕もたびたびお世話になる大きな企業ですので、利用するときは彼のことを思い出すでしょう。

K先生、10年間ありがとう。

師弟ツーショット

この記事を書いた人

富田 靖之螢田教室・板橋教室責任者
指導歴20年の理系担当講師。
Twitter始めました。ブログは長文、それ以外はTwitterで情報を発信していきますので、よろしくお願いします。