高校生必携のアイテム、電子辞書。
高校生の所持品としてはスマホに次ぐ高級品であるにも関わらず、ぜんぜん本領発揮できていないんですよね。なんてもったいないんでしょう。
今回は高校生に対して電子辞書の活用法を伝授しておこうと思います。ちなみに中学生には電子辞書不要論を唱えておりますのでよろしく。
目次
電子辞書は英和辞典じゃない
電子辞書の売りって、「○○冊の辞書が手のひらサイズに!」だったと思うんですけど、実際のところほとんど英和辞典しか使ったことがない人も多いんですよね。
英和辞典だけを使いたいならポケット辞書の方が小さく安いので、わざわざ3万円も出す必要ありません。かといってメーカーの売り文句のように何十冊も活用しろというわけでは無いですけど。
そういえば過去に指導していた生徒に、電子辞書を持っているのに持ち歩かない子がいました。なぜ買ったし。
英和辞典の読み方も知らない
電子辞書の最大のメリットは持ち運びしやすい点ですから、100歩譲って英和辞典ばかり使うのは良しとしましょう。
ですが、英和辞典を全く活用できていないケースも少なくありません。
実際に先ほど遭遇した例を挙げましょう。「find」はそこそこ多くの意味を持つ単語ですので、こんな画面が出てくるんですね。
英和辞典を全く活用できていない子は、日本語の意味のところしか見ていません。
学習辞典として有名なウィズダムやジーニアスは、文型ごとの用法が事細かに解説されています。findだとSVOとSVOCで全然訳し方が変わってきますので、辞書を活用すればそれぞれの用法を丁寧に理解できるんです。
それにはスクロールして下の方まで読まなくてはいけません。今日指導していたK君は「どうやってスクロールするんですか?」というなかなか刺激的なコメントをくれました。めまいがしそうです。
ただ単に一番上に書いてある日本語訳を見るだけなら、それこそスマホで検索すれば一発で出てきます。それじゃ学習用には役に立たないからわざわざ高い金出して辞書を買うのですから、正しい活用法をして欲しいですね。
じゃあいつ誰に辞書の使い方を習うの?と言われると、習う機会なんか無いんですけどね……。
電子辞書は国語辞典こそ価値がある
電子辞書を英和辞典だけで使うのはめちゃくちゃ勿体ない。僕がそう思う最大の理由は、国語辞典にあります。
先日卒業していった某学生講師のK先生が高校生だったときの話です。
その彼はご多分に漏れずほとんど英和辞典しか使っていなかったんですが、ある日アドバイス(という名の説教)をしたんです。
国語で伸び悩んでいたこともあり、国語辞典を日常的に引くように助言しました。学生の語彙が増えないのは、知らない言葉に触れたとき面倒だからと放置するのが原因です。
放置し続けると、知らない言葉に対するアンテナ感度はどんどん鈍くなってしまいます。
電子辞書を持っていれば、すぐに調べられます。高校生は日々自分の知らない言葉に晒されていますので、こまめに調べているとどんどん語彙が育ち、端的に言えば頭が良くなっていく感覚が得られるでしょう。
言葉を理解するというのは、それくらいインパクトのあることなのです。
僕が指導したK先生はそれからこまめに国語辞典を使うようになっていきましたが、明らかに言葉の力が伸びていくのが客観的にも感じられるくらい変わりました。
回り回って彼が自分の生徒に「国語辞典を使えよ!」と言っているのを目撃したとき僕は内心ニヤリとしましたね。
電子辞書があれば歴史も楽勝
電子辞書といえば英和辞典と国語辞典が二大巨頭ですが、高校生用のものには参考書が収録されています。
これが侮りがたい。
特に歴史系では誰もが一度は通る「山川」の用語集が収録されていることも。
普通に書籍で買う高校生が山ほどいるド定番です。それが電子辞書に入っているのは美味しすぎます。
歴史を勉強しつつ用語を手元で簡単に調べられる。こんな便利なものが収録されているのですが、なぜ使わないのでしょうか。
電子辞書に限らず、PCやスマホ、果てはコピー機などもいろいろな機能がありますけど、よく分からないから手を出さないという人は少なからずいます。もちろん誰が使うんだこんなもん的な機能もありますけど、使いこなせばもの凄く効率が上がる機能だってあるのです。
使えるものは何でも使ってみるという探究心って大事ですよ。
まとめ
繰り返しますが、電子辞書は高校生にとって高い買い物です。ちなみに僕は持っていませんが、何度も買おうとしては値段に怖じ気づいてそっとサイトを閉じるくらい高いんです(買えよ)。
せっかくそれだけ大枚はたいて買ったのだから、元を取らなきゃもったいなさ過ぎます。
英和辞典の正しい活用法を学び、国語辞典を初めとした有料コンテンツも適材適所で使いこなす。
使い方1つで学力がキッチリ伸びていきますので、高校生の皆さんはよーく研究して下さいね。
この記事を書いた人
- 指導歴20年の理系担当講師。
Twitter始めました。ブログは長文、それ以外はTwitterで情報を発信していきますので、よろしくお願いします。
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