高校生のテスト結果が判明し始めました。特に高1生たちは初めての定期テストに悲喜こもごもです。
彼らの様子を聞いてみると、ほとんどの子が「中の上」あたりに収まりそう。僕が予想していた通りの結果です。高校入試時点での序列からすると、むしろ善戦したと言っても良いでしょう。
今回のブログは、高1生本人はもちろん、保護者の方にも知っておいて欲しい事実について触れたいと思います。
目次
中学と高校の大きな違いとは
高校の大きな特徴は、「順位が出ること」。
ここ小田原市では、順位が分かる中学校は皆無。何なら最近は平均点すら発表されない学校すらあります。
入試時期に受けた模試でようやく自分の相対的な位置が分かる子がほとんどでしょう。それにしたって誰も順位には目を向けていません。得点と合格可能性だけですよね。
彼らにとって、学校は競争とは無縁の世界だったわけです。
高校では、近隣のS高校のようなごく一部の例外を除き、学年の順位が発表されます。これが彼らにしてみると、大きな自信にもなり、またショックにもなるのです。
未経験の順位に心が折れる子も
では、ウチの教室で最も生徒が多い秦野高校へ進学したケースを考えてみましょうか。
彼らは中学校で確実に上位だった子たちです。学年順位は分からずとも、肌感覚で上位1/5以上にいることくらい分かっていたでしょう。
程度の差はあれど、自分のことを「デキる子」と自覚していたはずです。
それが高校に入り、学年の順位が明確に出たとき、今まで見たことも無いような数字が突きつけられます。それも大半の子が。
当然ですが、1位の子もいれば300位の子もいる。今までの人生で300位なんて取ったことあるわけ無い子たちです。そのショックたるや、入学してやる気に燃えている人の心を折るには充分なインパクトがあるわけです。
でも安心して下さい。
ほとんどの高校生が自分のイメージしていた順位が取れないのは当然のことです。まだ中学校時代の勉強リズムを引きずってしまい、それが結果になっただけ。
ここからの改善次第で順位は大きく変動していきます。
高校で順位を上げるには
では、実際に順位を上げていくには何を心がけたら良いのでしょうか。
ライバルより速いペースが必要
中学校と大きく異なるのは、全員受験を超えて入学してきていること。つまり、似たようなレベルに収まっていることです。
最初のテストで上手くいかなかった人は次回のテストに向けて巻き返しを図るべく、早速勉強を始めているでしょう。ですが、みんな同じことを考えているので、今まで通りのペースでやっていても延々追いつきません。
人がやっていないときに机に向かうなど、周りのペースより速いペースで駆け抜けて行くことで、その差が少しずつついて行くのです。
しょせんライバルは同レベルと考えよう
周りが同レベルというのは、ある意味戦いやすい相手とも言えます。中学校のときのように、どう背伸びしてもかなわない化け物はいないわけですからね。
ただし、これが1年も経ってしまうと、同じ学校の中でも大きな実力差がついてしまいます。だから今がチャンス。
不思議なもので、入ったときはそれほど差が無くても、時間が経つにつれて努力を続けている子はどんどん伸び、取り残されたことはまるで別の高校かのような差がつきます。
僕の私見ですが、高校の最上位と最底辺は高校2つ分以上の差があるように感じます。
周辺で言えば、小田原高校の最底辺になると、秦野高校はおろか西湘高校の上位層にもかなわない程度になります。これは受験結果を見れば明らかです。
良い高校に入ったことがゴールではない証拠ですね。
改善を続ければ必ず上がる
高校の成績は上がりにくく下がりやすいという人がいます。それは走っているときは周りと同じペースだからなかなか伸びず、いったん走るのをやめると途端に周りからおいて行かれるからです。
言い換えれば、最初は集団の後方だったとしても、どんどん脱落していく人が必ず出てくるので、粘っていればいずれ上位集団が見えてくるということです。
高校でも働きアリの法則は成り立ちます。
働きアリの法則とは、どの集団でも「よく働くアリ・普通のアリ・サボるアリ」の比は2:6:2になる、というもの。
進学校の子たちは、中学校のときよく働くアリのように勉強をしていた集団だったわけです。その子たちを集めると、必ずその中の2割はサボるようになってしまいます。僕も身に覚えがありますね(元:サボるアリ)。
だからこそ、今の順位で諦めるのではなく、よく働くアリの集団で居続ければ結果は付いてきます。今までの先輩たちの多くがそうだったように。
まとめ
塾に通っていなかった子などは、ひょっとすると高校に入って最初のテスト結果が生まれて初めて見た明確な順位なのかもしれません。
それがいきなり思いもよらない低い順位だったらさぞかし驚くでしょうし、今までの自信が大きく打ちひしがれてしまうかもしれませんね。
そこで忘れてはならないのは、みんな同じ試験を通過してきたということ。そこに大きな差はありません。
高校の成績は能力ではありません、単純に努力量です。高い能力があればもっと高い高校にいるはずですからね。
ここで腐らず、努力量を積み重ねることだけに集中していきましょうね。
この記事を書いた人
- 指導歴20年の理系担当講師。
Twitter始めました。ブログは長文、それ以外はTwitterで情報を発信していきますので、よろしくお願いします。
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