こんにちは、富水教室の山田です。

足柄台中は、明日から定期テストです。
先陣を切って挑みます。
カリキュラムが大きく変わった元年の今年、いったいどの様な問題が出題されるのか?

特に気になるのは1年生の英語です。
今までの中1最初の英語といえば、『大文字で書かれているアルファベットを小文字で書きましょう』『バラバラに並んでいるアルファベットを順番に並べかえましょう』などといった、安易な問題が必ず出題されていました。
単語を答える問題の中にも、『次のアルファベットを並べかえて単語を作りましょう』などのように、雑な覚え方をしている子でも解けるような問題がありました。
そのため、他の教科の平均点が26点くらいなのに、英語の平均は40点近いなどという現象が起こっていました。

はたして今年は?

小学生のうちに単語400語を覚えさせようというカリキュラムなので、ゆくゆくはこの様な問題は出題されなくなるはずです。
しかし、移行期間中に小6を過ごし、ちゃんとした英語教育を小学生の頃にしてもらえなかった現中1に対しては、中学校の先生達がどう動くのか?
段階を踏むのか、それとも、生徒達全員が同じ条件だからと新カリキュラムに則した高度な問題にするのか?

個人的には、『Unit3』が1つ鍵だと思っています。

私は英語が専門ではないので、全ての教科書を確認したわけではありませんが、富水教室に通ってきている生徒達(小田原市と南足柄市)の教科書は確認しています。
どちらも、Unit3に『えっ、こんなに早いタイミングでもう出てくるの?』といったものがあります。

『動名詞』と『不定詞』です。

動名詞や不定詞、これまでであれば中2の後半で登場する文法事項です。
それが、今までだったらABCを問われていたような時期(中1の第1回定期テスト)に出てくるのです。

6月の上旬に第1回定期テストという学校なら、少し進度を遅くしてUnit3は夏休み後の第2回定期テストの範囲にするということもできるでしょうが、6月の下旬に第1回定期テストが組まれている学校となると、さすがにそれはできないでしょう。
そんなに進度を遅くすれば、中1の間に教科書が終わらなくなります。
もしくは、終わらせる為に途中から有り得ないようなペースで進めていくという展開になります。
そうなると、もはや生徒の理解は二の次、とにかくカリキュラムをこなすというだけです。

以前、『極めて進度が遅いのも罪だ』というような事を書いたと思います。
結果、その帳尻合わせの為に、どこかのタイミングで生徒の理解を無視したペースで進めざるおえなくなるからと。
実際、それによって苦しめられている生徒を知っています。
本来地理は中2で全単元の学習が終わるのですが、その地理が中3のテスト範囲になっている。
その分歴史の進度が早いのかといえば、歴史もまだ中2の内容が終わっていない。
テスト2週間前の段階でまだ1ページも手を付けていない公民をもテスト範囲とする。
しかも、25ページ以上も。
毎日社会の授業があるわけではないはずなので、いったい1回の授業で何ページ分進めるつもりなのか?

学校の先生方の進め方、もちろん、それ良いですねというものもあります。
理科という教科は、各学年で『物理分野』『化学分野』『生物分野』『地学分野』と、4つの単元があります。
中学生の定期テストは年間4回。
第1回定期テストは『物理』だけ、第2回定期テストは『化学』だけというように、それぞれの定期テストで1単元ずつ出題していくという方がいます。
テストとテストの間隔は、ピッタリ同じというわけではありませんが、多少のペースアップやペースダウンで済みます。
この進め方なら、生徒達も勉強がやりやすいと思います。
普段も勉強はするでしょうが、じっくりと時間を取って集中的にとなると、やはり定期テストの前です。
定期テスト毎に、1つの単元だけを集中して勉強できるというのは、勉強のやりやすさだけではなく、得られるものも大きいと思います。
どんなものでも、最終的には全ての知識をフル活用して解決していかなければなりません。
しかし、それには核となる知識が必要です。
その核を作る作業や期間が、定期テストだと思います。
複合された問題を解く前に、先ずは、その1つを極める。
貧弱な土台の上には、決して立派な家は建ちません。

少し横道に逸れてしまいましたが、英語、どうなるのでしょうか?

しかし、指導がしづらくなりました。
これも、個人的にですが。
今までの文法のテキストは、まあ、フィットしない。
使いづらいを通り越して、もはや使えない。
こちらが、何ページのどことどこがテストの範囲だよと細かく指示しなければ、とてもとても子供達自身で判断などはできない。
使う教材、使い方、急務で考える必要がある。
是非、子供達だけで完結できる文法のテキストを、教材会社の皆様にはお願いしたい。

この記事を書いた人

山田 明史