本日は神奈川県の公立高校入試の学力検査が行われました。

みなさんこんにちは、数学担当の富田です。

昨年前は理科を分析していたのですが、今年から数学担当になったので簡単に分析していきましょう。

問1

特に難しいポイントはありません。満点を狙いたいところ。

問2

(エ)がポイントです。確かに基礎はとても大事ですが、問題集のよくある例題だけ演習していてもさすがにこういった問題は解けません。

先週生産した個数をxとして方程式を作りますが、x=270をそのまま答えにしてしまわないように気をつけたいところです。

(カ)は回転体(円錐台)の体積です。回転体は中1で勉強しますが、中3で相似や三平方の定理を学習してからが本番です。こういった基礎的な演習をきちんと積んでおくのが大事ですね。

問3

今年も鬼畜難易度で受検生を翻弄する問3。特に(ア)が大変でした。

いかに早く正三角形や等脚台形を見つけ出すかがポイントです。ちょっと時間内に解くのは現実的ではないかもしれませんね。

(ウ)は以前毎年出題されていた2次方程式の文章題です。僕は素直に白いテープの面積を引いて求めました。

3本あるテープをくっつけると平行四辺形になるので、さほど苦労せず求めることができますよ。

(エ)は△ABGと△ADGの合同に気がつけばあとは簡単です。逆に気が付かないと沼にハマりますので危険な問題ですね。

問4

毎年出題される関数の問題です。

反比例が絡んでくるととたんに拒否反応を起こす人もいるでしょうが、落ち着いて解けば(イ)までは求められるはずです。

今年は(ウ)も猛烈な難易度ではありません。底辺の長さが同じなので、高さの比=面積比です。うまく工夫すればかなり少ない計算量で処理ができる問題です。完答できる受検生もそこそこいると思います。

問5

確率の問題です。近年の確率はルール設定が複雑なので、長い問題文を飽きずに読めるかどうかが正解へのポイントです。

ルールさえ理解できれば、あとはとにかく手間と時間をかければ正解にたどり着きます。トップ校を受験するのでなければ、問4や問6の難問ではなく問5に時間を投入するのが吉ですね。

問6

空間図形の問題です。(ア)は基礎的な表面積なのでぜひとも正解したい問題。

問題は(イ)ですが、これがGから下ろした垂線ではなく、Eから下ろした垂線だったら正解率が跳ね上がるはずです。上位層なら何度か解いたことがあるでしょう。

そこにひとひねり加えるのが神奈川クオリティ。こうして問6は年々難易度が上がっていくんですよね。

解説を書きましたので、貼っておきます。

総評

終わってから冷静に眺めてみると、それなりに解ける問題が多い印象です。

しかし時間制限のある本番中に処理できるかと言うと、ひとクセある問題が多いので、解けそうで解けなかった受検生も多かったことでしょう。

総合的に見ると上位層ほど難化したと感じられると思います。解きにくい問題が多いですね。

一方数学が苦手な受検生にしてみれば、解くべきレベルの問題を一通り抑えたらいつもの得点に近いくらいになりそうです。

思うように得点できなかった上位層の受検生も、まだ特色検査が残っています。残された週末をフル活用して対策を取れば数学の10点や20点分くらい跳ね返すことは可能です。

ぜひ前を向いて、最後まで戦い抜いてください。健闘を祈ります。

この記事を書いた人

富田 靖之螢田教室・板橋教室責任者
指導歴20年の理系担当講師。
Twitter始めました。ブログは長文、それ以外はTwitterで情報を発信していきますので、よろしくお願いします。