公立高校に入試が終わり、中学3年生はやれやれ一段落でしょう。
この時期に心がけないといけないことは何でしょうか。
目次
忘却曲線を考える
忘却曲線というのは、人が記憶したことをどれだけの割合でどれくらいの長さ覚えていられるか、というのを曲線に表したものです。
この曲線は無意味な言葉の羅列をどれだけ覚えていられるかという実験で、むしろ、忘れたことを取り戻すのにどれだけの労力が必要かということを表している。
1日後には覚えたことの66%を忘れてしまうのであれば、それを取り戻すのには最初に覚えたときの66%の労力が必要になる。ということを表しています。
人は忘れるように出来ているので、忘れないようにくり返し覚える必要があるということなのです。
短期記憶から長期記憶へ
例えば英単語を急いでいくつか覚えたとしましょう。すぐ後にチェックすると覚えていますが、しばらくすると、先ほどの忘却曲線のように忘れていきます。
短期的に覚えるときの記憶を「短期記憶」といいます。ところが何度も繰り返しているうちに決して忘れなくなります。
つまり、「長期記憶」として記憶されます。「長期記憶」として記憶されるとずっと覚えていることが出来ます。
入試の勉強を長期記憶にとどめろ
入試を終えた中3生は、今までに入試勉強で学習したことを、あるいは、中学生の期間に学んだことを復習すべきです。
高校入学までの2か月間遊んで過ごすのと、少しずつ学習しながら過ごすのとでは、入学時の学力が全く異なってしまいます。
予習を始めよう
入学の手続きの書類には、説明会(オリエンテーション)の日程が書かれていたと思います。
この説明会では、入学までの手続きや準備についての話がされますが、それと一緒に宿題が出されます。そして、入学が近づくと教科書を購入することになります。
高校では、中学校と比べ学習の進度や速さが、格段に速くなります。
十分な予習をしておかないと、すぐに他の生徒達について行くことが出来なくなります。渡された課題や教科書を使い、予習を進めておく必要があります。
英語で言えば、教科書を書き写したり、訳したりといった準備が必要です。
同じ高校に通う生徒の学力は横並び
中学校では、トップ校に行くような生徒から、底辺高に通うような生徒まで学力は様々でした。
ところが、高校では、同じような学力の生徒が同じ高校に集まってきます。
他の人たちよりほんのちょっと頑張れば、学年の上位の成績を保つことができます。しかし、ほんのちょっとさぼると、順位はドーンと下がってしまいます。
まして、高校は義務教育ではないので、成績が悪いと退学や留年(もう一度同じ学年の)につながります。
変わりつつある大学入試
「大学受験に高校の成績は関係ない。大学入試で得点できれば良い。」
この考えは間違えです。
国立大学でも、今後、推薦入試やAO入試の枠が増えてきます。ましてや私立大学では、定員の50%までを推薦入試で決定することができます。そして、AO入試は一般受験の枠として扱われますので、AO入試の枠を増やすことはイコール一般受験の枠を減らすことになるのです。
大学受験=一般受験 ではないのです。
大学受験=推薦入試・AO入試 なのです。
また、センター試験に代わる「大学入試共通テスト」が2020年から実施されます。
新しい入試方式に合わせ、高校での授業を大切にした取り組み、つまり内申点を確保する取り組みが求められているのです。
合格=新しい場所でのスタート
合格を勝ち取ったからと言って、そこがゴールではありません。ここからが新たなスタートです。
いち早く準備を始め、3年後に備えることが大切です。
遊んでいる場合ではありません。
ライバルは勉強を始めています。
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