まず最初に結論から。
ちょっと数十時間テスト勉強をしただけで簡単に結果が出るなら世話無いよね。
どうも富田です。
誤解の無いように補足をしておくと、普段全然勉強しない人が塾に通い始めてウチの試験対策演習をガッツリやったなら、間違いなく前回のテストよりアップするでしょうね。
教室によってテスト日程が違うので多少差はありますが、ウチの塾の試験対策演習時間は塾で強制するだけで約50時間。
ゼロが50になれば、50の分だけ結果に反映されるのは当然のこと。
でも、たった50時間ですからね。
目次
テスト勉強50時間でできること
英数国理社音美体技家。
これが中学生が受けるテスト科目です。
ほら、既に1科目あたり5時間ですよ?
では、分かりやすく私の専門である理科で説明しましょう。
学校からもらっているワークがあればそれを勉強します。
1回のテスト範囲が20~30ページといったところですか。
では、少なく見積もって20ページとしましょう。
5時間しかありませんから、1ページにかけられる時間は平均15分。
何も見ないで解いて、答え合わせをするとそんなところでしょうね。
で。
これでテストが8割行くとでも?
テスト勉強50時間は微々たるもの
ウチの教室の生徒の場合、いつも理科で高得点をたたき出してくる生徒を見てみると全くペースが違います。
理科のワークが無い中学校なので、テストが近づくとプリントが配られます。
せいぜい4~5枚なので、1時間強で完了。
塾で使っているテキストの確認問題・練習問題でテスト形式の実戦的な問題を2周。
これが全部で10ページくらいですが、2時間程度で完了。
で、いつも決まって私に「問題をください」と言ってくるので、入試レベルの問題を2ページ分くらいあげます。
これをジックリ解いてやはり2時間程度。
これでおしまいです。
何とか5時間くらいで終わっていますね。
さて、単に難しい問題を解いているところが違うわけではありません。
根本的に何が違うのが分かりますか?
それは、普段の勉強量です。
普段授業を受けているだけで終わっている子の場合、知識のベースが全くありません。
一般的な中学生は授業を聞いただけで暗記が出来るほど賢くありません。
もし「授業を真剣に聞いてれば覚えられるでしょ?」と考えている親御さんがいたとしたら、甘すぎです。
どんなに授業を真剣に聞いていても覚えられるわけないですからね。
そう考えてる親御さんは自分が忘れているだけで、ちゃんと真面目に勉強もしていたはずです。
普段ほぼ勉強ゼロで、テスト前だけしか勉強しない子は想像以上に多いんです。
そんな子がテスト前にワークを解いても時間ばかりかかって、結局繰り返すヒマが無いので結果が出ない。
それがテスト勉強をたくさんしたけど結果が出ない原因の答えです。
前述の高得点を取る生徒は授業を受けたあと一定量の演習を積んでいるので、テスト勉強に入った瞬間の知識量に大きな差があります。
ベースとなる知識があれば解くのも速いですし、繰り返す問題量も少ないので、早々にレベルアップした問題に取り組む余裕ができるというわけですね。
普段のテストを重視しよう
さて、塾に通っていない子は普段勉強していない可能性がある一方で、塾に通っている子はどうでしょう。
ウチの生徒たちを見てみると、やはり普段の勉強量に大差があります。
それは何に表れるかというと、毎週やっている確認テストや単語テストです。
単語テストにしろ、各科目の確認テストにしろ、何が出るかハッキリしています。
事前に準備をすれば、能力にほぼ関係なく高得点が取れるはず。
このテストの結果がおしなべて低い生徒は、ただ授業を受けているだけ、ただ言われた宿題を片付けているだけ、という状態です。
同じ内容の宿題をやるにしても、答え合わせをして間違えたところを解き直している生徒ならテストに向けて準備が整いますが、答え合わせも適当で答えを写すだけという手抜きをしている生徒は前回の内容がサクサク抜けていってしまいます。
そんな状態で臨むテストの結果は明らかです。
中学生の意識は長期的な目標には向いていません。
次のテストで頑張るんだ!と意気込むのはテストの結果が帰ってきた直後だけで、そんな熱はスカっと消えてしまいます。
だから、目の前の確認テストに全力を出す。
ごく短期的な目標なら挑みやすいですよね。
その小さな目標を積み重ねた先に、順調なテスト勉強が約束されています。
それが同じ試験対策演習をしていても、高水準の結果を出す子たちの勉強ペースなのです。
まとめ
テスト前は誰でもたくさん勉強をします。
そして、生徒本人たちの頭にも「すごい頑張った!」という印象しか残りません。
テスト勉強を頑張らない子の方がレアなので、それは凄いことでも何でもありませんし、先生もその程度の勉強量を見越した問題を作るので、必至にテスト勉強をして何とか解けるようになる、というくらいでしょう。
だから、テスト勉強をたくさんやったのにあまり伸びなかった子は、普段の学習量が課題なのです。
普段も勉強している!テスト勉強もたくさんやった!という場合は、勘違いか能力の限界です。
あとは、前回の記事でも書いたとおり、スマホをお供に勉強ごっこをしただけかもしれませんね。
普段から人より1時間ずつ多く勉強している子のリードは計り知れません。
時間的には1日1時間で2ヶ月やったとしても、60時間。
テスト勉強とトントンくらいです。
ただ、テスト勉強の時間が2倍になると考えたら結構な差ですよね。
それに、「習ってすぐ」という適切な時期に積み重ねた60時間の価値は、ただの2倍どころの騒ぎではありません。
それを実現するためのスタートは今。
次回のテストでの戦いはすでに始まっているのです。
この記事を書いた人
- 指導歴20年の理系担当講師。
Twitter始めました。ブログは長文、それ以外はTwitterで情報を発信していきますので、よろしくお願いします。
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