今回は入試も終わったし、一見勉強に関係なさそうな、でも実は密接な関係のある記事を書きましょう。
勉強とダイエットは似たような部分があります。だから僕ら塾の先生はよく例えとしてダイエットを使います。
毎日コツコツ続けるのが難しいこと、結果を出すにはそれが重要なこと、始めるのにかなり気力がいること、正直勉強とダイエットはほぼほぼ同じような要素があるんですね。
継続するのが難しいこともあり、勉強もダイエットも人の助けがあるとやりやすい。それを担うのが僕らのような塾だったり、ジムだったりするわけです。
目次
勉強の手本を示すべく自らダイエットをしてみた
僕らは常日頃生徒たちに「勉強しろ」だの「毎日やれ」だの偉そうに言ってるじゃないですか。そういうからには、自分でも出来なければ説得力がありません。
まあ、勉強に関してはやってきた自負があります。自分より勉強している生徒を見るのは3年に1人くらいじゃないでしょうか。いるにはいるんですよ、リスペクトに値する子も。
しかし生徒からすると、「先生だから出来るんだよ」という謎の論理がまかり通ってしまいます。一応突っ込んでおくと逆ですからね。先生だから出来る、じゃなくて出来たから先生、なんですけど……。学生時代から先生やってるわけじゃないし。
勉強面だとどうも説得力に欠ける。なら、同じ要素を持つダイエットならどうかと。
幸い(?)痩せないとマズいと感じてはいたのです。
先日チラシ用の写真撮影のために7年前くらいにオーダーしたスーツを着たんですよね。オーダーっていいですよ。何しろ体型にビシッと合っててムダにスタイルが良く見えますしね。
うん、体型が変わらないのが前提ですけどね。年月とは恐ろしいものです。
ということで、高かったスーツを修正するか、僕を修正するか、どっちにするか。僕を修正した方がメリットが大きいという結論に達し、じゃあダイエットをしようと考えました。
失敗したくないので、勉強のやり方を元に作戦を練りました。5つのコツを紹介しようと思います。
ダイエット(=勉強)のコツ1:目標を立てる
まずは目標を立てました。ゴールのない戦いほど苦痛なものはありません。
とりあえず現状を確認することから。テストでもそうですけど、自分の今の状態を分かっていないと目標が立てられません。
そもそも気づいたら体重がエグいことになっていた原因は、体重計に乗っていなかったからです。もっと言えば、体重計の電池切れを放置していたから。勉強面でも、現実から目を背け続けると大変なことになりますよね。
物理的にも重い腰を上げて、電池を替え、体重計に乗ります。電池が切れてだいぶたつにも関わらず、我が家の健気な体重計は僕のことを覚えていました。家族を登録する機能があるんですよ。
旧友と再会したような軽い懐かしさを覚えつつも、無慈悲なところはさすがマシーン。告げられた現状は「71.5kg」でした。増えたなぁ……
思えば件のスーツを作ったときは62~3kgだったはず。あまり痩せすぎて体調を崩すのもアレなので、目標は「65kg」に決めました。
勉強面で言えば、志望校や具体的な点数を決めるということ。目標が無謀すぎても長続きしないので、大きな目標と小さな途中の目標を立てるとやりやすいですね。
つまり、大きな目標=志望校、小さな目標=次回のテストということです。
僕のダイエットでいえば、大きな目標=65kgまで減らす!、小さな目標=1ヶ月で2kg減!、としました。
ダイエット(=勉強)のコツ2:公言する
目標を立てたら、その目標を公言することが重要です。
人知れずコツコツ取り組んで、というのはカッコいいですが、現実的に続けるのが難しくなります。だって、いつ止めても気づかれないと言うことですからね。
公言することで周りの人を巻き込んでしまえば、ちょっとくじけそうなときに指摘してもらえます。ダイエットするって言っているやつが普通に甘いもの食べたり飲んだりしてたら「ダイエットしてんじゃないの?」って白い目で見られながら言われるじゃないですか。
ということで、僕は授業中の雑談で「ダイエット始めたんだよね」とあえて言いまくりました。
これで実行しないわけにはいかなくなりました。何しろ普段から散々勉強についてクドクド言っている僕が、有言実行できなかったら信用を失います。何よりカッコ悪いです。
勉強面なら、「○○高校に、俺は入る!」と宣言するわけですね。言えば言うほど後には引けません。
そのくらい追い込まないとやらない人が大半です。公言できるほど強い意思があるなら、きっと実現できるでしょう。
うん、痩せたい笑
ダイエット(=勉強)のコツ3:原因を探る
闇雲に始める前に、なぜこうなってしまったのか、原因を探りましょう。
勉強面なら、どうして得点が伸びないのか、なぜ苦手になってしまったのか、何に勉強時間が奪われているのか、原因はたくさん見つかると思います。
原因がハッキリすれば、的確に対策を取れますね。
さて、本題である僕の体重増加の原因は何だったのかを探りました。
・缶コーヒーを必ず1日1本飲む(=砂糖18g摂取)
・夕食が遅い(午前1時頃)
・夕食後にポテチ(=500kcal+塩分摂取)
・残っている夕食を全部食べる(貧乏性)
・運動ゼロ
・体重計に乗らない
まあ、どう考えても痩せるはずありません。
ダイエット(=勉強)のコツ4:解決策を練る
全然興味は無いかもしれませんが、僕は過去に大きなダイエットを1回成功しています。
20代のときですが、毎晩飲食しながらオンラインゲーム三昧で75kgまで増えた体重を一気に62kgまで減らしました。ダメ社会人すぎます。
そのときは近所を走っていたのですが、仕事も育児も家事もある中、のんびり走っている時間はありません。ただでさえ5時間未満の睡眠時間を削るくらいなら痩せたくありませんし……。
だから、運動をするのは却下。
ということで、それ以外の原因を片っ端から排除すれば良いと言うことですね。
・缶コーヒーを必ず1日1本飲む
⇒ブラック限定に
・夕食が遅い
⇒これはどうしようもないので夜に米を食べないことに
・夕食後にポテチ
⇒食べない(そりゃそうだ)
・残っている夕食を全部食べる
⇒作る量を減らす&残して次の日食べる
・体重計に乗らない
⇒毎日乗る
あのメンタリストDaiGo(notウィッシュの人)も、現状と真逆の事をすればコンプレックスは解消する、と発信していましたから、それに倣ってみます。
これを勉強面で置き換えると、いたってシンプルなんですよね。
例えば、ある勉強につまずいている子の現状が次の通りだとしましょう。
・テスト前に提出物をやっている
・単語や漢字の暗記が弱い
・部活から帰ると寝てしまう
・スマホ見ちゃう
これを解決する方法は
・テスト前に提出物をやっている
⇒普段から進める
・単語や漢字の暗記が弱い
⇒覚えるまで繰り返す
・部活から帰ると寝てしまう
⇒寝ない
・スマホ見ちゃう
⇒見ない
ね?シンプルじゃないですか。
あとはこれを実現する方法を考えていけば間違いなく成績は上がるのです。この時点では具体的な方法がまだ固まっていないので、1つ1つ考えて下さい。
例えば、スマホをどうやったら見ないか。勉強している間親に預けるなり、勉強部屋に持ち込まないなり、いくらでも方法はあります。自分1人でやるのは大変ですけど、周りの人を巻き込んでおけばやりやすい。
だから公言しておくといいんですよね。
ダイエット(=勉強)のコツ5:記録する
人はやった成果を見ると嬉しくなり、続けようとするモチベーションがさらに高まります。
例えば貯金。コツコツ貯めるのは難しいですが、いざたまり始めると通帳見てニヤニヤするじゃないですか。
だから、自分が頑張ってきたことを記録して、「見える化」しておくのがコツです。
僕はアプリに頼りました。毎日体重計に乗り、そのたびに体重と体脂肪を入力するだけ。
本当はアプリと連動した体組成計が売ってるので、それを買えば入力する手間さえいらないんですけど、もうそこそこお高い体重計を使っているので断念。そんなに体重計たくさんあっても意味ないですしね。
さて、記録し始めると、目的がダイエットから「記録すること」にすり替わっていきます。せっかくやり続けているのを途中で止めるのが嫌になるんですよね。これがモチベーションを維持するのに役立ちます。
実際、缶のブラックコーヒーって美味しくないんです。でもせっかく飲まないのを続けているんだから一時の誘惑に負けたくない。だから飲むのを我慢してしまうのです。
あ、合格発表の日だけ1本飲みました。まあ祝杯と言うことで……。
勉強面では、ウチの塾で使っているレコーディングノートがこれにあたります。いつ、何を、どのくらい勉強したかを記録しておくことで、自分がどれだけ頑張ってきたか分かります。
レコーディングノートにたくさん勉強したことを書き込みたい!というモチベーションがさらに机に向かわせます。積み上がった数字にも満足感が得られます。
ダイエットの進捗とまとめ
体重を減らしつつ生徒に規範を示すため始めたダイエットですが、とりあえず開始1ヶ月半を経過したところで、まだきちんと続けています。
今日測った最新のデータが67.85kgなので、開始時点から3.6kg減。1ヶ月に2kgペースという計画ですので、まあまあ理想的に進んでいると思います。
だいたいお昼ご飯を食べた直後に測っているので、1日で最も体重が重いときを捉えているはず。
僕のやっているダイエットなんぞ何の苦痛も感じることなく、ただただムダな飲食を省いただけ。これで続かなかったら、自制心のかけらもないということになってしまうレベルです。
それに比べたら、勉強の方が大変ですね。似たような要素は多いですが。
何しろ結果がすぐに出るものではありません。そこがダイエットとは違うところですかね。
一方ダイエットはどこかで下げ止まりが起こる(経験者は語る)のですが、勉強は一度上がり始めると弾みがつきますから、それは良い意味での違いです。
ちょうど新たな学年のスタートですから、今までの自分を省みて、伸びない習慣をガラッと変えてみましょう。
ちなみにダイエットの一番難しいところは、下げた体重を維持すること。
まあ、これも勉強と同じ。一度上がった成績を維持するのは難しいですよね!
この記事を書いた人
- 指導歴20年の理系担当講師。
Twitter始めました。ブログは長文、それ以外はTwitterで情報を発信していきますので、よろしくお願いします。
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