学校では入学式も終え、来週から本格的な授業が始まります。
新しい友だちもでき、環境も変わったでしょう。

環境が変わるといえば、小学校と中学校で大きく変わるのは成績の扱いや定期テストの存在でしょう。

小学校の成績表は学校の授業に対する達成度を表すものでした。
△であれば足りていない、○であればまずまず達成できている、◎であればおおよそ達成できているといった具合です。
それらの評価を参考に、どの科目をがんばるべきかがある程度わかります。

その点は中学校でも変わりませんが、成績の結果がその後の進路に大きく関わるようになります。
実際に進路に関係するのは中学2年生の最後の成績からです。
が、一度ついた成績を大きく変えるのはそんなに簡単なことではありません。
だからこそスタートダッシュはしておきたいところです。

成績はどのように決められるのかについては過去に書いた記事があるのでぜひ読んでみて下さい。

通知表が返ってきた中学生がすべきこと 通知表の見方を解説

↑の内容を要約して今年度版にアップグレードすると成績に関わるのは次の5つです。

1.授業の態度
2.提出物(ワークやレポート)のクオリティ
3.単元テストの結果
4.定期テストの結果
5.実技の技能

それぞれがどのように評価されるのか、その対策を含め説明していきましょう。

授業態度と提出物について

1と2については神奈川県から発表されているように挙手や発言の回数などの表面的な部分を評価するのではなく、内容をよく考えているか、習ったことを関連付けられているかなどが評価の対象になります。
ある結果に対してどうしてそうなるのかを発言したり、レポートで書くことで評価の対象になるということです。
そうなると必ずしも正解があるわけではないので、過程を人にできるだけ分かりやすく伝えようとする積極性が重視されるのでしょう。

普段から「なぜ」と考え、説明するようにクセづけておくと良い対策になります。

単元テストについて

中学校では単元ごとにテストを実施します。
これは小学校のときとある意味同じです。

テストされる範囲は教科書、授業のプリント、配布されたワークから出題されるのがほとんどです。
また出題範囲も(たいてい)予告されます。
が、難易度は圧倒的に中学校の方が上です。
何も対策を取らずに受ければ6、7割が関の山でしょう。

「こんなとこ出るはずない」と高をくくると痛い目見ます。
すみずみまで対策して、準備しましょう

定期テストについて

コロナ対策の動きにもよるでしょうが、例年通りであれば6月、9月、11月(12月)、2月の計四回試験が行われます。

だいたい3ヶ月のスパンで行われるわけです。
ここが小学校との大きな違い。
3ヶ月の内容すべてがテスト範囲になるわけです。

たとえば小6のテストは

比例の授業→比例のテスト、反比例の授業→反比例のテスト

と進んでいたところが

正負の数の授業→正負の数の単元テスト→文字と式の授業→文字と式の単元テスト→正負の数と文字と式のテスト(定期テスト)

というふうに範囲が膨れ上がります。

小学校のテストはある意味、単元だけ極める力業で乗りこえることもできましたが、中学校ではそれが通じなくなります。

最初のテストこそ範囲はそれほど広くはなりませんが、数学・英語のような積み上げ型の科目では回を追うごとに内容は膨れ上がります。

一回目 6月までの内容
二回目 一回目+9月までの内容
三回目 一回目+二回目+11月(12月)までの内容
四回目 一回目+二回目+三回目+2月までの内容

どう対策したらと不安になる人もいるでしょう。
とりあえず誰でもできる方法は単元テストごとにテストの直しをして、疑問点を解消する習慣をつけておくことです。

そうすれば3ヶ月の内容をあてもなく復習することは防げます。
単元ごとにくさびをうちながら進んでいきましょう。

あとよくありがちな誤解ですが、定期テストの結果だけで成績は決まりません。
特に指導要領の改訂に伴い、思考力・判断力に評価の比重を置くようになった現在ではテストの点数さえよければいいというのは通用しません。
授業なんかろくに聞かなくても点数さえ取れればいいんだろって考えていた人は要注意です。

実技の技能について

最後に実技の技能評価について。
体育・技術・家庭科・美術・音楽などの実技科目では授業・テスト以外に実技の技能が評価されます。
たとえば音楽だったらリコーダーや歌のテストなどです。

ここで評価されるのは上手さだけが評価されると考えがちですが、そういうわけでもありません。
上手さは評価されますが、同時にうまくなった度合いや上がり幅も評価の対象です。

つまりもともと下手だったとしても、先生の指示を聞き、練習し、ある程度までうまくなったならそれも評価されます。

上手になろうとする意欲、そのためにどう工夫するかを考える思考力が評価されるわけですね。

得手不得手があるのは当然です。
苦手だからと言ってはじめから諦めるより、何事もプラス思考でいきましょう。
始めたときより下手になることはないはずですから。

中学校で良い成績をとるには

まとめとして、中学校で良い成績をとるために必要なことは1つ。

積極的に授業に参加することです。

まじめに授業を聞く、というよりは頭をぐるぐる働かせながら授業を聞くのが大事です。
いつ自分が指名されても答えられるくらい前のめりで授業を受けましょう!

この記事を書いた人

陌間 和将
山王教室の責任者・国語の教科責任者を担当しています。
日常の授業を通して考える習慣を身につけてもらうべく、様々な仕掛けを凝らして授業をしています。