去る2021年10月4日、第100代内閣総理大臣に岸田文雄氏が指名されました。

時事問題的にはこれだけですでに重要事項なのですが、今回は時事ネタと教科書の内容をリンクさせて効率よく内閣総理大臣について理解していけるよう解説したいと思います。

皆さん、岸田文雄氏がどのようにして内閣総理大臣に指名されたかきちんと説明できますか?

順を追って説明していきますね。

内閣総理大臣になる条件

内閣総理大臣になるためには条件があります。その中でもとくに重要なのが国会議員であることです。

どんなに人望が厚く、能力のある人物でも国会議員でなければ内閣総理大臣になることはできません。
まずこのことを大前提として覚えておいて下さい。

内閣総理大臣は国会によって指名される

次に理解しておいてほしいのは、内閣総理大臣は国民が直接選ぶわけではないということです。

内閣総理大臣を指名するのは国会の仕事です。

国会を開いて、国会議員の中から内閣総理大臣を決めるのです。

さらに話を続けると国会というのは、より慎重に審議を進めるために衆議院と参議院の二院制が採用されていますね。

したがって、衆議院で内閣総理大臣の指名を行い、参議院でも内閣総理大臣の指名を行います。

ここでポイントなのがもしも衆議院と参議院で別の人物が指名されたらどうなるか?ということです。

2つの院で決定が異なる場合は両院協議会なる調整の場を設けるわけですがそれでもまとまらない場合は衆議院の議決が国会の議決となります。衆議院の優越というやつです。

参議院に比べ、任期も短く解散もある衆議院の方がより民意を反映すると考えられているため強い権限が与えられているのです。

つまり、衆議院で指名された人物が内閣総理大臣になると言ってもいいでしょう。

多数決に勝つためには仲間がたくさん必要である

国会の議決方法は多数決です。

多数決に勝つためには人数が必要です。出席者の過半数(半数+1)です。

過半数を集めるためには、国会の場に自分と同じ候補者に投票する同士が必要です。その同士はどうやって集まるかというと選挙です。国会議員を選ぶ選挙で同士の数が決まります。

ほとんどの議員は自分と政策や考え方が近い政党という組織に属していて、政党ごとに同じ候補者に投票するように結束していることがほとんどです。

したがって国会における多数決に勝つためには、過半数を超えるほどの人数のいる政党に支持されていなければいけないのです。勢力の強い政党の意見が通るのです。これが政権を担当する与党というやつです。

内閣総理大臣になるためには与党に支持されていなければいけないのです。

与党の中でだれを内閣総理大臣として指名するか?

いよいよ大詰めです。

では、与党はだれを候補者としてかかげるか?それはもちろん自分の政党のリーダーに決まっていますよね。政党のリーダーを党首と言います。

党首は党員によって政党内の選挙で選ばれます。

先日の自民党の党首を選ぶ総裁選では4人の候補が争っていましたね。

まとめます

ここまで話してきたことをまとめましょう。

内閣総理大臣になるのはズバリ衆議院で多数を占める与党の党首です。

ですから、与党の党首を選ぶ選挙がそのまま次の内閣総理大臣が誰になるかというのを示しているわけです。

コロナ対策などで尽力したものの十分な評価を国民から得られなかった感のある菅内閣からバトンタッチした岸田内閣の船出で国民の期待が膨らむこのタイミングで10月31日衆議院総選挙が行われます。

衆議院議員総選挙は与党・野党の線引きをするたいへん重要なものです。

テスト勉強するかたわらでいいので、日々のニュースから目を離さないようにしてください。

この記事を書いた人

加藤 正和
足柄駅前教室責任者/文系科目担当/時事モンGOの中の人

・「熱しにくく、冷めにくい。」一度火が付いたら止まらない性格。
・「書けそうで書けない絶妙なポジションの漢字」を探すのに夢中。

ユーミンとサザンとミスチルと中島みゆきとももクロをこよなく愛しております。でも最近のヘビロテはヒゲダンです♪
ビールと日本酒をこよなく愛しております。
したがって、カラオケと居酒屋をこよなく愛しております。

めったにブログ書きませんが
筆無精の「全力」をご覧ください。