求められる新たなスキルは何なのか

学力に加え、新たに求められているスキルは何でしょうか。

それは、表現力・会話力・発言力です。つまり、他の人との関わりの中で、協調性を保ちながら自分を表現する能力です。

フランスの学生と日本の学生の違い

フランスから日本の高校に留学して来た学生が驚いたことが2つあるそうです。

一つは、休み時間の過ごし方です。フランスの学生達は休み時間に、政治や将来についてお互いに意見を述べ合い、論戦を戦わせるのだそうです。ところが、日本の学生は休み時間になるとスマホを取り出し、ゲームやSMSに夢中になっている。

このことにフランスの学生は違和感を覚えたそうです。余りに子どもっぽいとフランスの学生は言います。

フランスでは自分達の意見を戦わせる鍛錬が自然と出来ていますので、当然のことながら自分の意見を理論立てて言うことが出来ます。

ところが日本では、休み時間をそういった討論には使っていませんから、全く、正しかろうが正しくなかろうが

もう一つは、部活動です。フランスの学校は授業が7時間あり、その後はほとんど部活動はありません。自由な時間です。部活動をしたい学生は自分で別に参加しますが、それでも、土曜や日曜を部活で過ごすことはしません。

アメリカ人講師が驚くこと

アメリカから来た英語教師が驚くことがあります。それは、日本人が中学1年から英語を習ってきているのに、全くと言って良いほど、会話が出来ないことです。

「もう何年も英語を習っているのにクレイジー(おかしい)!」とその講師は言います。

英語は本来相手との意思疎通を図るツールで、多少間違えていても、相手に伝わればいいはずのものです。外国から来た人たちが、たどだとしい日本語をしゃべっていても、私達日本人には理解出来るように、アメリカ人からすればたどたどしい英語でも理解出来るのです。ところが日本人は、1つでも言葉を取り違えたら×というテストを受けるときの感覚が強く、完璧で無ければならないという意識の元しゃべれなくなってしまうのです。

日本の英語は高校入試や大学入試のためのものであり、そこに入るのに必要な要素、文法力・長文理解力などが求められてきたからです。

細かな文法は得意だが、全くしゃべれない日本人に対し、この講師が違和感を覚えるのは無理も無いことです。

始まっている教育の変化

これではいけないと、既に教育現場では変化が始まっています。

小学校5・6年生で英語の授業が行われます。また、高校では英語の授業は英語で行うようになります。

つまり、英語を聞き、英語で話し、自分の意見を言う。そんな改革が英語に関しては行われようとしているのです。

集団生活の中で出来ること

これから求められる会話力・発言力は相手を必要とします。決してひとりで確かめることは出来ません。集団の中で互いに切磋琢磨し高め合うことによって始めてこれらのスキルを身につけることが出来ます。

そもそもこのようなスキルが求められているのは、ペーパーだけの学力が高いことだけでは、社会に出たときに全く役に立たないことから始まったものです。

人と人とのつながりを大切にして、その中で協力し合い、相手を励まし合い、そして、意見を出し合い、よりよい社会にしていくことが出来る。これこそがまさに求められているスキルなのです。

 

 

 

 

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ecole-tanaka
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